地獄の書初め
タイトル通り。
書初め…それは私たち親子にとってできればスルーしたい行事。宿題。苦行。
3年生の冬休みにその宿題は課される。そして年明けの書初め大会。
秋に行われた書道の展覧会ではなぜかを銀賞を受賞した。
(その時は、一番良い賞を獲ったら任天堂switchを買うという約束をしたのだった)
長男はswitch目当てに、徹夜覚悟で作品を書き上げたのだった。
私は子供時代、書道を習っていて5段。展覧会や書初め大会では常に賞を獲得していた。お手本をまねしてお手本のコピーを書いたので、
「慣れるまでママのお手本をなぞって書いてみよう」と提案。
ところが長男は1・2度なぞると
「自分で書きたい」とお手本を敷くのを拒否。
そして独り言→お得意のぼやき→書道への恨み辛み→書道への屁理屈→書道への叫びを
経て、ついに「できたー!」の雄叫び。
23:00頃、ソファーで座ったまま眠りについた弟を放置し、見に行くと…
「!」今まで見たことのないほどの立派な作品が鎮座。
「よく頑張ったね!これに決まじゃん。switch買うお金おろさなきゃ」なんて
よいしょしながら一緒に後片付け・・・そしてまさかの銀賞。やったー!
switchは買わなかったけど、代わりにベイブレードの新作を買ってあげた。
こんな経験をしちゃったもんだから、今回の書初めもなんとかなるかと思いきや…
慣れない大筆。慣れない長い紙に、お決まりの
「ママはどっか行ってて(怒)」。
ここで長男のやる気を損なうとやらなくなってしまうので、あれこれアドバイスしたい
気持ちをぐっとこらえて見て見ぬふりをしながら見守った。
またも 独り言→お得意のぼやき→書道への恨み辛み→書道への屁理屈→書道への叫びを経てできた作品…何とか形になったけど、正直、賞は獲れないだろうという出来。
下手だけど、頑張ったことが溢れまくってる作品。もちろん賞を獲る子の作品からもそれは出ているけど、長男の作品は心に刺さった。
下手だけど、長男の心は成長していると感じた。取り掛かるまでのためらいの時間が
確実に短くなっていると思った。
今回もswitchを買う約束したからかもしれないけど。
自分でやり遂げたことは大きい。
冬休み明けの書初め大会の日。
「行ってきまーす」と家を出て行った長男。ふと、昨晩洗った大筆と墨ちが気になり
見に行くと、あれだけ忘れずに持っていきなよと言ったのに、忘れ去られていた。
「!!!」
みすぼらしい部屋着のまま家を飛び出し、長男を追いかけた。
無事に渡してセーフ。
そう、長男は忘れものも多い。そして失くしものも。
このことで何度、担任から電話がかかってきたことか…。
これも何か学校からのサインだったのかもしれない。
そして後日、「賞はどうだった?」と聞くと「ダメだった」と。
さらに「ママ、僕がどうせ賞が獲れないと思っているからswitch買ってあげるって
言うんでしょ?シクシクシク…」
私「!!!!!!」
私「ち・違うよ、どこの家でもこんな約束したりしてるんだよ(焦)」
モノで釣るのはどうかと思いますが、これは昔から使われてる手だし、いいんです。